2021.8.30 Mon
土地を相続した時~売却ではなく活用するためのポイントは?~不動産コンサルティングマスター尾嵜豪の相続コラム~
相続等で突然土地を手に入れた、という方は少なくないかと思います。
何も知識がないままに売却してしまうよりは、土地の資産価値を知り、有効活用できたらベストですよね。
今回は、土地を相続した時にするべきことをまとめてみました。
土地を相続したがどうすればよいのか?
まず、自身の持っている土地の価値を知ることが重要です。
最寄り駅からの距離や人口の増減、学校や病院など定期的に人が訪れるような施設などがあるかどうかを調べてみて下さい。
人が活動しているエリアで居住者がある程度いて、売買価格が高くない場合は自身の土地でアパートを建築するのは良い判断です。
そういった需要がない場合は、持っている土地を売却してその売却金額で、駅前など需要がある場所の不動産を購入する等の策もあります。
これらのように、ケースバイケースでベストな選択肢は変わってくるのです。
絶対にやってはいけないのが、賃貸需要がないのに、数年の家賃保証がついているアパートを建てることです。
不動産の価値を知らないことに付け込んで甘い言葉で儲けようという業者がたくさんいます。
まずは資産価値を維持し、お客様の財産を守るためにコンサルティングをしてもらえる専門家に相談するのが一番です。
不動産知識に自信があっても、不動産のプロの広い視野は助けになることが多いでしょう。
自分で建てる方法もあり
先ほど、アパートを建てることがリスクのように話しましたが、きちんと収益が上がる立地であれば、売却するよりアパートを建てたほうが大きな利益を産んでくれます。
その場合、不動産会社やデベロッパーに丸投げしてしまうことは出来るだけ避けたほうが良いです。
面倒でも、自ら建てたいアパートのイメージを作り、設計会社をコンペし、建設会社もコンペすることです。そうすることで、きちんと相場通りの金額で建てることが可能になり、建築後の含み益が生まれます。
大事なことは、設計会社と施工会社を別の会社にすることです。
設計会社は工事監理業務を専門的にやっており、施工会社の無駄な提案などを省いてくれます。
過去の経験上、建売のアパートを購入するよりも、自ら建てたほうが、利益率が高くなります。
相場はどのように見れば良いか
不動産は立地とタイミングが大事といわれます。
周辺相場を横に見るだけでなく、過去の価格がどうであったかを、縦軸にして見ることも大事になります。
横に見る場合は、売却時には周辺相場と比べて売り出し価格は適正なのか、縦に見る場合は、過去に比べて売買相場が下がっていないかを見ます。
そうすることで、今が売り時なのか、待つべき時なのかが見えてきます。
セカンドオピニオン
先ほどの建築プロジェクトの時にお勧めするのが、セカンドオピニオンとして、設計会社や施工会社の見積もりや施工内容をチェックできる人を雇うことです。
追加の費用になってしまい、嫌う人が多いのですが、施工会社のアバウトな見積には余計な利益が含まれていることが多く、そういったものを省いていけば、十分に元が取れます。
また専門家がついていることで、設計や施工に対して、施主からのイメージをきちんと伝えることが出来ます。
不動産のコンサルタントを使う
アメリカでは資産価値を守り運用するプロとして、不動産コンサルタントを専門家として多くの方が利用しています。
不動産の相場や、税金、建築、管理のプロとして、購入~建築~管理~売却まで、資産を増やすためにはどうすればよいかをトータルで考えてもらえます。
今後、労働収入だけでなく、不動産を利用した投資なども老後の生活のためには、不可欠な時代になってくると言えるでしょう。
まとめ
資産規模が小さいから私には必要ないと思っている方も多いと思いますが、小さな不動産でも一つ間違うと、数百万円~数千万円の損失を被ることがあります。
そうなる前に、町医者にかかるような気軽な気持ちで、不動産コンサルタントを利用してみるのもありだと思います。
皆様がお持ちの土地を最大限有効活用できるよう、最適なプランを一緒に考えてくれるような人と出会えるかもしれません。