2021.9.9 Thu

絶対に避けるべき?!賃貸アパートを兄弟で共有分割する方法と注意点

被相続人(=亡くなった方)がアパート経営をしていた場合、その権利はどう相続されるのでしょうか。

 

現金のみの相続と違って、賃貸アパートの相続を複数人で分けるのは複雑になりがちです。

 

今回は遺産分割方法の一つである「代償分割」とは何か、そのメリットとデメリットについて紹介します。

 

他の分割方法はこちら現物分割】【代償分割】【換価分割

 

1. 共有分割とは?

 

共有分割とは、遺産の一部またはすべてを相続人の共有物とする方法です。

 

遺された財産が不動産のみで、資金が足りず代償分割ができない場合や、換価分割も検討していない場合、兄弟で一緒に不動産を所有するという選択肢があります。

 

その場合、不動産にかかる税金や収益などすべての義務や権利が共有のものになります

 

一見相続人が平等に権利を得られる分割方法ですが、不動産において共有分割をするには注意が必要です

 

2. 不動産を共有分割するときの注意点

 

共有分割のメリットは、相続人が権利を平等に相続し、全員で財産の意向を決められる点です。

 

しかし、不動産の相続としてはデメリットとも捉えられます。

共有分割するデメリットは主に3つあげられます。

 

2-1.簡単に売れない・安くなる

 

賃貸アパートを兄弟全員の共有財産として相続した場合、一人が急にお金が必要になってアパートを売ろうとしても、他の兄弟の了承がなければ売却することはできません。

 

自分の共有持分のみを売ることは可能ですが、個人で共有持分の不動産を探している人はほとんどいない上、不動産会社に売る場合も、単独名義の不動産に比べて安い価格での売却になります。

 

売る可能性があるのであれば、相続する前に売却し、そのお金を分ける換価分割がおすすめです。

 

2-2.簡単に規約などの変更ができない

 

建物の収益を上げるために全面リフォームしたい相続人もいれば、今の利回りで十分だから余計な出費をしたくないという相続人もいるかもしれません。

 

こんなときにも共有物の弊害が大きく出ます。

 

建物の規約変更や簡単なリフォームでも、建物全体に関わることであれば全員の承諾が必要です。

 

兄弟全員の意思をそろえて賃貸アパートを管理するのは、かなり難しいと考えたほうが良いでしょう。

 

2-3.固定資産税や各種税金の支払い

 

不動産を共有していた場合、固定資産税の納付書は代表一人に送られてきます

 

相続人全員に自動的に割り振られるわけではないので、代表者がそれぞれの相続人から回収する必要があります。

 

こういった小さなことからもトラブルは起こりやすいのが共有分割です。

 

 

2-4.二次相続でのトラブル

 

共有分割は、相続した側が死亡して次の相続(二次相続)でも共有分割が選ばれた場合、ねずみ算式に相続人が増えていきます

 

兄弟だけでも意思疎通が難しいのに、その子どもや配偶者など、親せき全体を巻き込んでの共有物になると、売却すら全員の意思を合わせることが困難になる場合もあります。

 

そうなると処分や変更が非常に難しくなってしまい、業者に買い叩かれてしまったり、他の共有者に多額のお金を払ってやっと解決したりなんてことも起きます。

 

まとめ

 

共有分割は一見平等に見えますが、後のトラブルの起こりやすさを考えると賃貸アパートでの相続方法としては悪手とされるケースが多いです。

 

他の相続方法がどうしても使えないとき、最後の手段と思っておくのが良いでしょう。

 

すでに共有分割にした場合でも、できるだけ相場に近い価格での売却ができるようなご案内を心がけております。

 

共有者や隣人との交渉、弊社での買取りなど方法をお客様に沿ってご提案させて頂きます。

 

不動産の相続はケースによって対処法が全く異なります。
不安な方は、初回無料で相談を承っておりますので、ぜひお気軽にご連絡ください。

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